GTR法とGBR法。骨再生と組織の再生について。

インプラントを支える「土台」になる、骨や組織を補うための方法です。
骨を造成し、再生させる技術です。

GBR法(骨再生誘導法)

GBR法。骨再生誘導法
骨補填材/画像提供:Straumann社

骨が不足している部分に、膜を覆うことで骨を作るスペースを確保し、その中に、骨のもとになるものを詰めて、骨の再生を促す治療法です。
インプラントを埋め込むのに十分な骨の厚み、幅がない場合、用いられるテクニックです。
インプラントを埋入するオペの前に必要な骨を作ってしまう場合もあれば、オペのとき、同時に行われることもあります。
GBR法を行うことで、今までインプラントを行うための骨が不足していた人でも、骨の量を増やし、治療が可能になるケースが増加しています。

また、抜歯してすぐに行うインプラントにも、この治療法が応用されています。

GTR法(組織再生誘導法)

歯を支える歯周組織が炎症をおこし、それが進行すると、歯を支える骨が吸収されてしまいます。 ※歯周組織とは、歯肉歯根膜歯槽骨セメント質の4つの組織の総称です。

吸収し、乏しくなってしまった歯槽骨は、歯周病が治っても、残念ながらもとのようには回復しません。
なぜなら、骨よりも歯肉のほうが回復するスピードが速く、本来骨が回復するはずのスペースが、歯肉で埋まってしまうからです。
(余談ですが、骨の部分が少なくなった上に歯肉がかぶさってしまうので、歯周病にかかったことがある人は、歯肉の位置が下がり、歯が長く伸びたように見えることが多いのです。)
歯を支える骨が乏しくなった状態では、インプラントの土台として十分でない場合があります。
そこで、歯周組織(骨)を回復するために行われるのが、GTR法です。

歯と歯肉の間をきれいに清掃して、その後、骨を再生したい部分に人工の膜を入れます。
膜で覆うことで、骨が回復するまで歯肉が入ってこないように、スペースを確保します。
土台となる歯周組織の状態が悪いために、インプラントができなかった人でも、歯周組織を回復することで、インプラントが行える場合があります。

エムドゲイン
画像提供:Straumann社

GTRと同じように、歯周組織を回復する方法として、エムドゲイン法もあげられます。
歯肉の中にエムドゲイン ゲル(歯周組織再生誘導材料)を挿入し、骨が再生するスペースを確保します。
エムドゲインゲルは、歯周組織の再生を促しながら、吸収されていきます。
挿入のための、一度だけの外科処置で済むのが特徴です。
エムドゲインの主成分は、エナメルマトリックスデリバティブというタンパク質で、子供の頃歯が生えてくる際に、重要な働きをしてくれる成分の一種です。
この成分の作用により、歯周組織の再生が促進されます。
エムドゲイン法はゲルを挿入する治療のため、再生できる範囲は、膜で覆うGTR法のほうが広くなります。

GBR法、GTR法、エムドゲイン法、そのいずれも、骨や歯周組織を再生させ、インプラントを行うのに十分な「土台」を作る効果的な方法ですが、再生できる骨量には限界があります。
歯周組織を健康に保つことは、インプラントを行うためにも、健康な自分の歯を守るためにも、大切なことです。

歯や歯周組織を健やかに保つために、毎日の適切な歯のお手入れと、歯科医院での定期的なチェックをおすすめ致します。

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