インプラントと骨は、どのように結合

インプラントと骨の結合

オッセオインテグレーション(骨結合)とは?

インプラント体と骨が結合することを、オッセオインテグレーションといいます。このタイプのインプラントが、現在の主流です。

インプラント体(チタン、チタン合金等)と骨が結合することを、オッセオインテグレーション ( osseointegration ) といいます。
骨を表すラテン語 「os , ossa」と、結合を表す英語の「integration」( インテグレーション )が組み合わされて出来た言葉です。

オッセオインテグレーションとは、光学顕微鏡下でインプラントと骨の間に隙間や別の組織が介在せずに一体化している状態であり、オッセオインテグレーションを獲得すると、強い咬合力が加わってもインプラントは安定することが証明されました。

オッセオインテグレーションは1952年、スウェーデンの科学者ペル・イングヴァール・ブローネマルク博士がチタン片を用いた血液の微小循環の研究をしていた際に偶然発見されたものです。

その後1965年に、ブローネマルク博士によって世界初の純チタンによるインプラントの臨床応用を始められました。
第一号の患者は先天性歯牙欠損のある34歳の男性で、上下顎にインプラント手術を行い、亡くなるまで41年間もの長い間、問題なく機能したそうです。

オッセオインテグレーションはすぐに得られるものではなく、徐々に結合していくものです。埋入後3~4週ほどで徐々に安定してきますが、しっかりと結合するのは約3ヵ月後であると言われています。

現在では、より早く結合するためのインプラントの表面性状の加工技術が発達してきたため、そのようなインプラントシステムを用いれば、骨結合までの期間は従来より短縮されます。

オッセオインテグレーションがおきるまでの治癒期間中は、完成形である上部構造(人口歯冠)を装着するかわりに、仮歯(仮の歯)を装着して過ごすのが一般的です。

現在主流のインプラントは、上述のオッセオインテグレーションによって、骨と結合するタイプのものです。この方法が確立されてから、安全性、確実性が高まり、一般に普及するようになりました。

現在の、骨と直接結合するタイプのシステムが確立する前の骨内インプラントやブレードインプラントは、予後が良好とは言い難く、取れてしまった例や、顎の骨にダメージを与えてしまった例がありました。

そのため、安全性に問題がある治療法ではないかとの認識が広まった時期がありました。 現在では骨結合の技術が確立され、治療の部位や難度にもよりますが、90~95パーセント程度の症例が、十分なオッセオインテグレーションが得られているようです。

インプラント体は、骨と結合する性質のあるチタンやチタン合金製のものが主流です。中には、チタンの周りをハイドロキシ・アパタイト(HA。歯や骨の成分)でコーティングしたタイプのものもあります。

それらは、HAインプラント、HAコーテッド・インプラントなどと称され、チタン製のものと区別される場合もあります。

HAインプラントのほうが早く結合する、という説もありますが、アパタイトのコーティングが剥がれる事への懸念もあり、現在では国内でもシェアを縮小しており、海外では使われなくなっているようです。


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